こんにちは。ジェイカレッジスタッフのゆきコーチです。
先日はジェイカレッジNo.56にご参加いただきましてありがとうございました。

残念ながらお越しいただけなかった皆様、キャンセルのご連絡をありがとうございました。
お目にかかれずに残念でしたが、次回はぜひ。スタッフ一同、お待ちしています!

☆☆ 五十嵐 敬喜さんに聞く
「経済情勢の読み方」~海外と国内のニュースから探ろう~ ☆☆

いかがでしたか?

私の率直な感想は「経済っておもしろい!」
というものでしたが、
「どんなお話だった?」と聞かれて、それを説明するのはちょっと難しい…
そんな感じです(笑)

さすが五十嵐先生!
時々ユーモアを交えながら、アメリカ、中国、ヨーロッパ、そして日本の経済情勢について
お話をしてくださいましたね。

世界経済、というと、難しくとらえがちになりますが、
何兆円という想像しにくいお金の単位ではありますが、
その中で、私たちがどう仕事をしていくのか、何ができるのか、を考える
きっかけをいただいたような気がします。

メインエンジンとサブエンジン

世界経済のメインエンジンをアメリカ、サブエンジンを中国、と捉え、
その情勢をお話くださいました。
リーマンブラザースが破綻して、なぜ日本経済に影響したのか?
2004年~2007年に絶好調と言われていた世界経済は、
世界貿易が拡大していたからだそうですが、
唯一赤字だったのがアメリカ…。世界を相手に借金をすることで景気がよくなっていた、
と聞くと、なんだかせつなくなります。

リーマンショックの引き金になったサブプライムローン問題に関わった登場人物についても
グラフを使いながら教えていただきました。
一番豊かな人たちが借金をしてまで投資して、失敗。借金を返すために消費を抑えた結果、
アメリカ全体の消費の冷え込みにつながったといいます。

まるで世界の縮図がアメリカのような気がしてきました(笑)
そういう意味では、アメリカが世界の経済を動かしていると捉えるのも、
なんとなく釈然としないながら、納得せざるを得ないのかな、とも思いました。

そして今、アメリカでは、再び消費が増える局面に戻ってきたようです。
そして、輸入を増やし、“赤字”も増やしてきています。
ということは、アメリカ以外の国、日本でも輸出主導でゆるやかな景気回復になりつつあります。

欧州では・・・PIIGS & STUPID

ところが、そこで気になるのがヨーロッパです。
恥ずかしながら、BRICSまでは略語が分かっていたのですが、
PIIGS、STUPIDに至っては、実は知らなかった~!(勉強になります!)

ユーロ加盟の条件が、国債の発行をGDPの3%に抑えることだそうです。
日本だったら、かなり厳しい条件で、加盟できなさそう。
ギリシャはずっと3%以下だと言い続けてきたわけですが、昨年、13%くらいだということが発覚。
国債を買っていたのは国民ではなく、ドイツやフランスの金融機関だったため、
国規模のリーマンショックの再来が心配されています。

社会保障が充実していたり、公務員のお給料が高額だったりと、国依存率が高そうなギリシャ。
通貨の操作でも、輸入拡大でも、今のところギリシャの回復は自力では難しいとのことです。
そして、そのギリシャの問題が、周辺の南ヨーロッパ諸国にも影響を与えている・・・。

来週7月23日(なんと次回ジェイカレッジの日と同じ!覚えやすい!)
「ストレステストの結果発表」があるそうです。
ユーロ圏の金融機関の耐性調査のようなもので、91の銀行で実施しているそうです。
注目ですね。

日本はこれからどうすればいいのか

アメリカや中国が徐々に回復してきたというのに、ユーロ圏の動向が水をさすかもしれない。
そんな中で、日本は、どうすればよいのでしょうか?

日本のGDPは95年から10数年間まったく増えていないそうです。
(…そうです、というのはあまりにむ無関心な言い方ですね。当事者なのに。)
家計だけでなく、企業利益も増えていないというのが現実です。
日本以外のG7諸国は、右肩あがりなのに、です。

日本の自慢、製造業の「モノづくり」でも、売上げが増えていないのだそう。
身近なところでは、エコポイントやエコカー減税などの施策のおかげで
薄型テレビやエアコン、コンパクトカーなどが売れているような気がしていましたけれど、
まだまだ、なんですね。

そこで五十嵐さんはおっしゃいます。

インドでは、安いエアコンしか売れない
ガタガタと大きな音がしても、より効いていそうだし、
日本の静かな高級なエアコンは売れない
かといって、日本では、インドで売れるはずの粗悪なエアコンは作れない

高い技術に基づくモノづくりへのこだわりや誇りが邪魔をしているのかもしれませんね。
「いい物を作る」というこだわりが、「いい物を作れば必ず売れる」という慢心につながって
しまったのかもしれません。

私個人的には、「価値のある事業、価値のあるものは、その価値が伝われば売れる」と
信じてはおりますが、少し発想の転換も必要なようです。
日本をはじめとする豊かな国では売れるかもしれないけれど、
世界中を相手に考えたら、世界中の国のニーズをくみ上げる努力が必要なのですね。

世界に目を向け、世界のお客様の声をきき、「売る努力」をするときが来たのかもしれません。

徹底的な顧客志向は、本人も気づいていないようなニーズを探ること

と五十嵐さんはおっしゃいます。
世界中のニーズを探る…なんだかマーケティングが楽しく思えてきました!

みなさんは、世界の経済情勢とご自分の仕事や生活を、どのように結び付けられたでしょうか。
実りある時間となっていれば幸いです。

ありがとうございました。


アンケートに書ききれなかったこと…

ご意見・ご感想などありましたら
事務局までお寄せください。

なお、ジェイカレッジへのお問い合わせはメールのみ受付けております。
電話ではお受けしておりませんので、ご了承ください。

スタッフ編集後記

久しぶりに脳みそに汗をかきました~(笑)
そして、いかに自分が目の前のことや狭い視野でものを考えていたのかを
思い知らされました。海外のことにももっと目を向けたら、おもしろいことが
たくさん見えてきそうです。ワクワク!
(ゆきコーチ)

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